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Airesflex YIII

アイレス写真機製作所の二眼レフ・アイレスフレックスY3型は、1951年の発売。アイレスブランド初の二眼レフY型、改良機Y2(YII)型の後継に当たるモデル。
75mmF3.5のエクセルシア(Excelsior)レンズと西田光学製ウェスターシャッターの組み合わせは、初代Y型から変更は無い。
掲載機Y3型では、フイルム装填を1枚目を赤窓で確認する方法からスタートマーク合わせ式に変更し、スクリプト書体で「Airesreflex(アイレス・レフレックス)」銘だったネームプレートが「Airesflex」の浮き彫りに変わっている。二重式の裏蓋ロック金具と透視ファインダーも当機からの採用。

エクセルシアレンズは、このアイレスフレックスY型のシリーズのみに使用されたもののようで、主力レンズの座は後にアイレスブランドを代表するコーラルレンズや、オリンパス・ズイコーに取って代わられている。
また、レンズ銘の「Excelsior」は、「エクセルシオ」とも読めるのだが、当時のカメラ年鑑他、ほぼ全ての資料で「エクセルシア(稀にエクセルシーア)」となっているので、当サイトでもその例にならうことにした。

アイレスフレックスY3型は、シャッター最高速度が1/200までとやや物足りないが、カウンターの手動リセットや巻き止め機構、スクリーン・ピントルーペなど当時としては標準的な仕様。
テイクレンズ周りのクビ絞りは、レンズ周りのローレットとシャッターリング上部の指掛りのどちらでも操作可能であるが、ローレット側を持って回した方が簡便である。シャッターボタンのストロークがかなり長いので、シャッターが切れるポイントに慣れるまでは注意した方が良いだろう。
後継機アイレスフレックスU型や赤窓機4型シリーズに比べて、エクセルシアレンズ搭載のY型各機種は市場で見かける機会は少ないモデルとなっている。

アイレスフレックスY3 オリジナルデータ表

メーカー 生産国 生産年
アイレス写真機製作所 日本 1951年
ビューレンズ
View Excelsior 75/3.5 ビュー エクセルシア
テイクレンズ
Aires Excelsior AC 75/3.5 アイレス エクセルシア
絞り 絞り羽根 最短撮影距離
3.5~22 9枚 3.1ft
フード取り付け
28.5mm・36mm被せ式
シャッター
Wester B・1・2・5・10・25・50・100・200
シャッターチャージ
独立式
レリーズ
前面下ボタン 押し込み式
巻き上げ 巻き止め
右側面ノブ スタートマーク合わせ 自動
ピント合わせ
右側面ノブ
スクリーン 視差補正
通常 補助線縦横各1本 上下補正マーク
内面反射対策
円筒
フイルム送り
下→上
実測サイズ 三脚ネジ
H136×W76×D98mm 905g 小ネジ
データ表の見方

部分拡大画像&ポイント解説

  • 絞りレバー・シャッター速度指標周りテイクレンズ
    [左]絞り値・シャッター速度の指標は同じ位置のものを共用 [右]3枚構成のエクセルシアレンズ
  • ピントノブ・巻き上げノブ周りピントルーペ
    [左]ピントノブには被写界深度指標が付き、巻き上げノブと共にローレットの指がかりは良好 [右]ピントルーペは標準的な仕様
  • カメラ底部レンズキャップ革ケース
    [左]二重ロック式の裏蓋開閉機構 [中央]ブラックペイントの被せ式レンズキャップ [右]革ケース

管理人の

当機のレンズ銘エクセルシアは、ヤルーフレックスにも一部採用されたようです。そのエクセルシア目当ての入手でしたが、個体差を勘案しても全体の作りに比べてレンズ周りだけ精度が足りていないような感じです。基本仕様もこれといった特徴の無い極めてスタンダードな作りです。
1951年発売は、ニッコールで有名なZ型と同年。よくよく見れば操作系の仕様に全く差はないのですが、価格はY3型23000円、Z型ニッコール付は42000円とかなりの開きがあります。

独断の5つ(平均が★★★は0.5換算)
  • 人気度…★★
  • 使いやすさ…★★★
  • 見つけやすさ…★★☆ Y2型★★ Y型★☆