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二眼レフ資料1

クラシックカメラ専科

朝日ソノラマ刊。国内のカメラ関連資料としてはトップクラスのもの。そのジャンルの研究をしている方や、コレクターの方々が貴重な情報を執筆されています。
二眼里程標の説明文記載の際にも主要な参考資料として利用させていただいており、「はじめに」の中でも書きましたが、改めて先人のご努力と公開するという行為にこの場を借りて御礼申し上げます。

主要カメラメーカー編

メーカーを特集したクラシックカメラ専科

クラシックカメラ専科の主にメーカーに絞った回のもの。無論二眼レフと関係の少ないニコンやペンタックスの特集号もあります。

  • No.14 リコーカメラのすべて
  • No.17 フォクトレンダーのすべて
  • No.20 オリンパスのすべて
  • No.26 ヤシカ・京セラ コンタックスのすべて
  • No.36 マミヤのすべて
  • No.40 コーワのすべて

「No.40 コーワのすべて」などは、カロフレックスやカロベックスしか二眼レフが無いかと言えばそうでもなく、この号にはチェコスロバキアのカメラとロシアカメラの特集記事があり、主にフレクサレット以前のものとルビテルシリーズが紹介されています。
このように、表題以外にも二眼レフ関連記事があったりしますので要チェックです。
古書店で1万円を超える価格を付けているところまでありますが、どの号もオークションでの相場は800~3000円程度です。無論希少な号などは、出品されるまで気長に待たなくてはいけませんが。

モデル系列・系統編 その1

モデル系列・系統を扱ったクラシックカメラ専科

主にブランドの系統などを広く扱っているものをまとめてみます。

  • No.1 創刊号
  • No.3 戦後国産カメラのあゆみ
  • No.10 小西六カメラの歴史
  • No.47 クラシックカメラガイド
  • No.49 アメリカ製35mmレンズシャッターカメラ
  • No.62 楽しく使う二眼レフ

No.1はローライをはじめとした代表機種。No.3は国産の有名機の系列で、No.47はクラシックカメラ全般ですが、国内・外の二眼レフも110点以上の写真があり見ているだけで楽しい。
No.10には二眼レフ再発見と題した特集があり、情報の少ない戦後イコフレックスの系統についての情報もある。また、No.49には国産二眼レフAtoZという記事があり、アルファベット順に各機種を紹介。

No.62はクラシックカメラ専科初の二眼レフ特集号。ローライに偏らずイコフレックスIIaIII型アイレスフレックスとOEMのタワーレフレックスの比較や国産名機各種にセムフレックスなど盛りだくさんで、二眼レフ愛好家必見の内容になっています。偶然にも?ボックスカメラ的なボルシーフレックスの記事も。当時、取り上げられなかった機種を中心に、ぜひ「続・楽しく使う二眼レフ」を発行して欲しいと思わせる内容でした。

モデル系列・系統編 その2

モデル系列・系統を扱ったクラシックカメラ専科

上記で紹介していなかったものにも二眼レフ関連の資料は多くあります。

  • No.4 名機の系譜
  • No.12 ミノルタカメラのすべて
  • No.22 アイレスのすべて
  • No.27 ステレオワールド
  • No.34 ローライ二眼レフヒストリー
  • No.38 プラクチカマウント

No.4はローライの他、イコフレックス・ミノルタ各機種・マミヤCシリーズなどの系統だった機種の説明。No.12・22はミノルタ・アイレスといった二眼レフの主要メーカーのもので、No.34はローライ二眼レフ特集。No.27は戦後フランスカメラの軌跡という特集があり、数ページですがセムフレックスほか二眼レフ大国フランスの珍しいモデルが紹介されています。
No.38はM42特集ですが、表紙写真のように折りたたみ式二眼レフの記事があり、ウェルタパーフェクタ他5機種が紹介されています。またこの号にはプリモフレックスの全貌という特集もあり、多くの図版を用いて各型の紹介がされています。

紹介した中で、完全な二眼レフ特集はNo.62のみです。他は短い場合僅か数ページ情報なので、「続・楽しく使う二眼レフ」などまとまった情報の発行を期待していたものの、残念ながら2007年夏に朝日ソノラマ社は解散しクラシックカメラ専科は休刊となりました。出版業務は朝日新聞社が引き継ぐとのことですので、クラシックカメラ専科の復刊を願ってやみません。

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二眼レフカメラ全書

二眼レフカメラ全書

研光社フォトアート誌の臨時増刊号として、1954年(昭和29年)に出版された書籍。今で言うMook本に近いものと思っていただいて良いと思います。
二眼レフに関連した同年代のものでは「ローライ型カメラ全書」もあり、「一眼レフカメラ全書」や「中型カメラ全書」などのシリーズが発刊されていました。

二眼レフ全盛当時の資料として大変面白く、写真の基礎についての説明に始まり、手書きイラストでの各二眼レフの機構や使い方の解説は、各機種それぞれについて記載しているので不肖「二眼入門」より解り易いかとも。
また、シャッターの形式によるセクター羽根全開までの速度といったマニアックな記事まで盛りだくさん。

カタログ的な現行機種(当時)の紹介や、二眼レフの広告などは資料として大変役立つものです。
この二眼レフカメラ全書を主要な資料として作成したのが、「1954~55年 国産二眼レフ価格表」。
50年近く前の本ですが、状態はともかく現存している数はそれなりにあるように思います。無論、数が多い訳ではないので、古書店などで法外な値段が付けられているのも暫し見かけますが。 機種に絞ったレビューなどは、当時の月刊誌などの方が安価かも知れません。

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魅力再発見・二眼レフ

魅力再発見・二眼レフ

写真工業出版より2006年7月に発行された、二眼レフの特集を集めた別冊号。掘り下げのある資料として有効な書籍としては、最も近年に発売されたものと言える。

二眼レフ使用の口絵作品から、ローライ・国内・海外の二眼レフの紹介を作例付きで掲載。
主に取り上げられているのは45機種ほどで、「AからZの国産二眼レフ」や「中国二眼レフ海鴎のすべて」などの記事も。ローライフレックスに偏らず、広く海外の二眼レフも紹介されているので充実した内容になっています。

面白いことに、当サイト二眼里程標には現在80数機種を掲載しているが、この書籍に掲載されているカメラとレンズ違いなども含めて完全一致するのは、アンスコ オートマチックカロフレックスK2リコーフレックス ニューダイヤ、などさほど多くない。いかに二眼レフの機種・バリエーションが多いかが分かります。

私は同出版の「大判写真入門」や「ファインプリントテクニック」なども大変活用させていただきましたが、はっきり言って「ライカのレンズ」などに比べれば格段に売れない書籍かと思いますが、こういったマイナージャンルの特集を発行してくれるのは大変嬉しい。
残念ながら既に絶版ですが、二眼レフを選ぶ上で楽しむ上で参考になる一冊です。